<映画> 『 メッセージ 』を観て

映画 メッセージ映画

メッセージ

メッセージ 黒い物体

その日、地球上の様々な国の頭上に現れた大きな黒い物体……。
それは地球外生命体を乗せた宇宙船?

様々な憶測が飛び交う中、
敵対勢力として準備を進める国。状況を把握するため接触を試みようとする国。

地球規模で突如起こった想定不可能な出来事にも関わらず、政治的な陰謀も絡まり、各国の対応はバラバラ。そこに、協力して事態を解決しようという選択肢は全く無い。

メッセージ ルイーズ

言語学者の第一人者、ルイーズ(エイミー・アダムス)。
世間が混乱の一途をたどるなか、彼女のもとに国家から協力要請が入る。

地球外生命体の言語を解読する。

その使命を与えられたルイーズは、軍の管理下のもと、黒い物体の中にいる地球外生命体との接触を試みる。

想像をはるかに超えた衝撃。

最初の接触で結果を得ることが出来なかったルイーズ。
しかしここから、人類と地球外生命体の対話を実現させるため、何度も接触を繰り返しながら、必死の研究がはじまる。

そう。
時おりフラッシュバックする今はいるはずのない愛する娘との記憶を感じながら。

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得体の知れないモノが現れる臨場感

日常の中に突然現れる黒い物体……。
この映画はここからスタートするのだが、この部分の描写が実に巧妙でオープニングから見事に引き込まれていく。

地球外生命体が現れた!やばい!どうしよう!いけぇ!……こんなアクション的要素は、この映画には一切無い。

人間の想像の外にあるものが突然現れ、その状況に遭遇した社会の変化、政府の対応、人々の行動を、ただただ現実的に描いていく。
そこには、SF映画の映像的な迫力ではなく、SFを現実的に昇華したドッシリとした臨場感がある。

人類の危うさ

考えてみれば、この黒い物体、現れただけで何もしていない。
ただ静止し続けているだけなのだ。

もちろん相手が何者か分からない以上、事が起きてからでは遅いのは分かるが、
ただ現れただけで、地球を支配してい人類の社会には亀裂が生まれ、紛争が起こり、株価も暴落。たちまちマイナスのことが連鎖し、自滅していく。
なんとも情けない話だ。

それにしても、
全く動かない宇宙船動き回る人類
この対比は非常に面白く感じた。

この映画を評価するのは難しい

メッセージ 黒い物体 中

映画序盤の得体の知れないモノと相対するまでの緊迫感・緊張感。
現実感をしっかりと伝えるカメラワークと音響効果がこれらを最大限に引き出し観る者を引き付ける。

簡単に敵対することなく対話を試みる過程も、あらためて人間の強みを考えさせられ、面白い。

ただ、映画の後半、一気に流れを変える展開をみせるのだが、これを受け入れられるかどうかは評価の分かれるところだろう。

地球外生命体と接触出来る時間。
他国が宣戦布告するまでの猶予。
結果が出ずに不安を募らせていく人々。
日に日に激しさを増していく暴動。

自分が娘と過ごした時間。
自分が人を愛した時間。
今まで生きてきた時間。
これから沢山の出来事が待っている未来。

人間は時間の中に生き、縛られる。

果たしてこれは、幸せなことなのか。

メッセージ ルイーズ 愛娘

メッセージ

気になった方は是非ご覧になってみてはいかがだろうか。

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