第2節、G大阪戦。
第1節同様、右サイドバックに入った鎌田次郎は苦しんでいた。
アデミウソン。
スピードとテクニックを活かしたドリブル、絶え間ないボールタッチ。
フィジカルコンタクトを厭わず守り抜く鎌田のプレイスタイルにとって、この選手との相性は最悪だった。
……触れることが出来ないのだ。
触れることが出来ずに体を投げ出すと、あっけなく振り払われて、置いて行かれた。
決定的なスピードの欠如。
鎌田にとって、自分の長所がハマったのが第1節 鳥栖戦であり、
弱点を露呈したのが第2節 G大阪戦だった。
そんな状況下、ユース出身のルーキーに白羽の矢が立つことになる。
古賀太陽
2016年の二種登録を経て、今シーズン正式にレイソルに加入を果たしたユース出身のディフェンダー。
2節G大阪戦、鎌田に代わってJリーグデビューを果たすと、短い時間ながらルーキーらしからぬ落ち着いたプレイで、自然とレイソルのビルドアップに加わった。
全体のバランスを見たポジショニング。
ひとりで守るではない、周りと連動した守備。
それは、ユース時代からレイソルフットボールを積み上げてきた彼だからこそ出来るプレイスタイル。
その10代とは思えない高い戦術理解度と左右両足遜色なく蹴ることの出来る技術で、ディフェンスのポジションならどこでもこなせるポリバレント性をあわせ持つ。
秘密兵器。古賀太陽。
今はいろんなポジションをこなせる困った時の便利屋かもしれないが、
その名の通り、彼がチームの核となって輝きを放てば、柏レイソルの未来は輝かしいものになる。
柏の太陽が今、昇りはじめた。
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