<柏レイソル> 勢いのあるチームから大人のチームへ ~2017Jリーグ第13節 vs 大宮アルディージャ~

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7連勝!

そして……、暫定首位!!

ACL組に試合が組まれていない第13節。
勝てば一歩リード出来るこの機を逃す手はないです!

いくら一試合消化数が違うとしても、
順位表に描かれる数字は、チームに大きな力を与え、ライバルに大きなプレッシャーを与えます。

まだまだこれからの2017Jリーグ。
平均年齢がすこぶる若い柏レイソル、若い選手達が成長するための環境は整いました。

上位争い。
この勝ち続けなければならない緊張感の中で、若い選手達に数々の成功体験を手に入れてもらいましょう!
それが選手として大きくなるための一番の近道。

かつてネルシーニョのもとで手に入れた勝者のメンタリティ。
それを手に入れることが出来るのは、実際に勝ち続け、その難しさを肌で感じた者だけ。

勝ち続けて、より強くなる。

今、舞台は整いつつあります。

すべては、柏レイソルが本物になるために。

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J1第13節 柏レイソル vs 大宮アルディージャ

5月27日(土)
15:00キックオフ
日立柏サッカー場

柏 4 - 2 大宮

1 前半 1
3 後半 1

■02分 河本 裕之(大宮)
■40分 伊東 純也(柏)
■59分 武富 孝介(柏)
■64分 武富 孝介(柏)
■67分 クリスティアーノ(柏)
■85分 瀬川 祐輔(大宮)

<柏レイソル スターティングメンバー>
GK 中村 航輔
DF 小池 龍太
DF 中谷 進之介
DF 鎌田 次郎
DF 輪湖 直樹
MF 大谷 秀和
MF 手塚 康平
MF 中川 寛斗
FW 武富 孝介
FW クリスティアーノ
FW 伊東 純也

勢いのあるチームから大人のチームへ

相手は現在Jリーグ最下位、苦しみ悩む大宮アルディージャ。
どうしてもチームとして戦うカタチが見えない中、それでも残留へ向けて毎試合死に物狂いで戦う。

そんな相手と戦うことは、今のレイソルの若い選手達にとって、絶対に必要な経験でした。

・下位のチームに負けられないというプレッシャー。
・どんな相手にも隙を見せればやられるという事実。

もちろん相手へのリスペクトを欠かしてはなりません。
しかし、同時にそこには最下位が相手という絶対的事実が存在しています。

柏レイソルは現在優勝争いをしているチームだ。
柏レイソルは手強い相手に勝ち続けて今の順位まで昇りつめた。
そんな僕らがこんなところで勝ち点を落とすわけにはいかない。

『勝ち続けてきた』ことはこのような気持ちを抱かせ、今回のような状態の悪い相手と戦う時に大きなプレッシャーを生むことになります。

実際レイソルの選手の中に、そのような考え方をしていた選手がいたかは分かりません。
ただ、サポーターの中にはそのように思っている方もいたと思いますし、そう思っても当然のシチュエーションでした。

この試合での収穫は、柏レイソルという若いチームがそういった空気感・プレッシャーの中で戦うという経験が出来たということです。

試合開始、わずか2分のこと。
柏レイソルは、ボールを一度もキープすることが出来ないまま、相手のコーナーキックから失点を喫します。

いくら上手くいっていない最下位のチームが相手でも、隙を見せればやられる。

こんなこと、サッカー選手なら誰もが口にすることですが、
この試合で実際に起きてしまいました。

やはりこれも経験です。
実際に身をもって経験する。
何も経験とは、自分達より強い相手から学ぶことだけではありません。

好調なチームだからこそ起きる出来事や精神状態がそこにはあります。

若い選手達には、今のレイソルだから経験出来ることをしっかりと感じ取り、どんなチーム状態でも自分の力を発揮出来るよう、今後のサッカー人生の糧にしてほしいですね。

動じない精神力

連勝街道をばく進する柏レイソル。

しかし、これまでの勝利は全て先制点を手にしてのもの。
先制点を許してしまった中で動揺無くこれまで通りの連動したサッカーをみせることが出来るのか。

次節、第14節で浦和レッズとの大一番を迎える柏レイソルにとって、幸か不幸か、先行をゆるしてからのメンタル的な強さが試される試合展開となりました。

思い返せば、Jリーグ序盤戦。
仙台戦と清水戦を振り返れば、試合内容は圧倒しながらも、最後まで得点を奪うことが出来ず、最後は焦りからか大事な場面でミスが目立つようになり、そのまま押し切られ敗戦……。
まだまだ幼さが見え隠れする試合運びで、そこに相手を飲み込む力強さはありませんでした。

ましてや今回は、最下位とはいえホームで戦うには苦手とする大宮アルディージャ。

先に失点し、またしても若さという弱点を露呈するのか……!

……しかし、これは杞憂だったようです。

 

これまでの連勝、積み重ねてきた選手個々の成功体験は、自分が思っていた以上に選手達に自信を与えていたようです。

失点でリズムを崩すことなく、大宮アルディージャの攻守の切り替えの遅さをすぐさま感じ取ると、機動力に優れた輪湖直樹・小池龍太の両サイドバックがいつも以上に高い位置を取り攻撃に厚みを加え、ディフェンスラインも高く設定。セカンドボールをことごとく回収します。
ボールをキープし押し込んでいただけの仙台戦・清水戦とはあきらかに違う、
絶えず相手の嫌なところを突く型にハマらない洗練されたサイド攻撃を連発。

選手それぞれの役割・やるべきことがハッキリしていることでブレずに仲間を信じてプレイすることが出来る。

勝ち続けることで得た、自分達への確信。
確信が生む、どんな状況でも動じずプレイし続けられるメンタリティ。

前半40分。
左サイド、クリスから出されたアーリークロス。
大きくなってノーチャンスかと思われたボールに、『いつものように』中川がプレッシャーをかけると、それに引っ張られるように相手GKが一歩前へ。目測を誤りファンブル!
こぼれたボールをしっかり詰めていた伊東が押し込みゴール!

開始直後の失点から絶えず攻め続け、前半のうちについに押し切り同点!

そこには、もう勢いだけではない、自分達の力で流れを引き寄せる大人のチームの強さがありました。

武富孝介 の 相手の上を行くプレイ

前半のうちに試合を振り出しに戻すことが出来た柏レイソル。

勝ちきるためには、ここからもうひとつギアを上げ、追加点が必要です。

守備はうまくハマっている。
攻撃もしっかり連動してシュートまでいけている。
なにより、完全に主導権を握っている。

あとは、得点。

本当に強いチームは、試合内容だけではなく、しっかりとここから相手を突き放します。

そのためにはいったい何が必要か。

完全に主導権を握っている……、
ここからさらに個々がもう一歩頑張りをみせ、相手を出し抜き違いを生むこと!

後半に入って59分。
右サイド深い位置、クリスからボールを受けた伊東がクロス。軌道は絶妙!しかしファーサイドゴールポストの目の前に飛んだボール。
ここに躊躇なく飛び込んだのは大外から走り込んだ武富!目の前のディフェンダーに競り勝つとポストに突っ込みながらの危険なヘッド!勝ち越しゴール!!

目の前のポストなんかお構いなしの大迫力のヘディングシュート。
ポストが目に入った相手ディフェンスの上を行く想定外のプレイ。

ディフェンスのほんの少しの躊躇と、絶対にゴールする!という武富の気迫。
点になるか、ならないか、違いを生んだ気持ちの差。

このプレイが、熱く応援するサポーターをさらに熱狂させたことは言うまでもありません。
このプレイが、相手を押し込む柏の戦士達にさらに火をつけたことは言うまでもありません。

その後、64分、67分と柏レイソルがゴールラッシュ!

最後に1点返されますが、そのまま逃げ切り柏レイソルの4-2圧勝でした!

次節いよいよ迎える大一番

次節第14節、日立台で迎える浦和との大一番。

大人のチームへ変貌をとげようとしている柏レイソル。
今節の最後の失点を見る限りまだまだ甘い。

この正真正銘絶対に負けられない戦いの中、選手達は今度はどんな成長を見せてくれるのか。

今節、4点目を叩き込んだクリスがかかげた背番号18のユニフォーム。
そう。ピッチに立つのは11人だけではない。

試合に出ることが出来ない選手も共にピッチに立っている。
それを行動で示すことが出来るほど熱い選手達なのだから、本当の強さを手に入れるのも時間の問題だろう。

一心同体。
ヴィトーリア。

これまでの全てを無駄にせず積み上げてきた結果がここにある。

まだまだ先は長い。

出来ることは、一戦一戦、今の最大をとにかくぶつけること。

やってやれ! 柏レイソル!

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