<柏レイソル> レイソルサッカーの中で選手の個性を活かすチカラ ~2017ルヴァンカップ第7節 vs 北海道コンサドーレ札幌~

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残り1節を残して、敗退が決まってしまった2017ルヴァンカップ。

消化試合となった本日のゲーム。
遠くアウェイの地に立ったのは、いまだ出場機会に恵まれないメンバー達。

この試合の後に控える、今シーズンを占うビッグゲーム浦和戦。そのゲームを見据えて11人全員を入れ替える大胆な選手起用。

モチベーションを保つのが難しいカップ戦の中で、いかにリーグ戦の勢いを持続できるか。

所属選手全員にレイソルサッカーを浸透させる。
これさえ出来ればどんな相手も怖くないのだが……。

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2017 ルヴァンカップ第7節
北海道コンサドーレ札幌 vs 柏レイソル

5月31日(水)
札幌厚別公園競技場
19:00キックオフ

札幌 2 - 1 柏

1 前半 0
1 後半 1

38分 福森 晃斗(札幌)
57分 マセード(札幌)
73分 宮本 駿晃(柏)

<スターティングメンバー>
GK 桐畑 和繁
DF 今井 智基
DF 古賀 太陽
DF 橋口 拓哉
DF 宮本 駿晃
MF 細貝 萌
MF 栗澤 僚一
MF 小林 祐介
MF 大津 祐樹
FW ディエゴ オリヴェイラ
FW ハモン ロペス

クリスと中川じゃないとダメ?
レイソルサッカーというベースの中の苦悩

リーグ戦を見据えた大胆な選手起用。
このスターティングメンバーで、うまく戦えっていうのはもちろん酷な話です。

主力同様ディフェンスラインを中心にしっかりビルドアップしようとしますが、実戦ですり合わせ出来ていない今回のスタメンでは、相手のプレッシャーをいなすことがどうしても出来ず、ボールロスト。
細貝、栗澤が動き回ってパス回しを活性化させようとしますが、いざボールを受けても、前線の動きの少なさに自分達の展開力の低さが相まって、前の選手と後ろの選手が分断状態に。いつもの連動したサッカーを披露することが出来ません。

しかし、いつものように連動しないのは仕方ないことです。
今のレイソルサッカーがそんな簡単に出来るものではないことは、開幕当初の出来を見てもあきらかです。

ラインを上げて前線でボールを追いかけ回して奪い取り、細かくボールを出し入れしながら相手のギャップをつくると素早くそこに侵入。楔を入れてディフェンスを引き付け、サイドに展開して人数をかけて切り崩す。

言葉にすると簡単ですが、相手のギャップをつくり出すだけでも、どれだけ素早く的確な判断が必要なのか……。
残念ながらこの戦術がカタチとなって表れるのは、現段階では主力組がピッチに立った時だけでしょう。

では、主力組がスタメンの時だけがレイソルサッカーのカタチなのでしょうか。

いや、違うはずです。
あくまで『ボールとスペースを支配するサッカー』というのがレイソルサッカーであり、そのベースの中で今は、中川の『走り続ける能力』クリスの『キープ力・機動力・シンプルな判断』がうまくマッチしているということでしょう。

しっかり前線から守備をする、それはレイソルサッカーで当然なことでありベースと言えます。
しかし、『走り続ける』という能力は中川のスペシャルな能力であり、他の誰もがマネ出来るものではありません。

この試合でも、ディエゴが必死に前線からプレスをかけてはいましたが、続けざまに走ることが出来ず単発なプレスになる場面が多く、周りとも連動出来ずに、ただただディエゴ自身が体力を消耗する結果となってしまいました。

ここの部分こそが、勝ちが先行するようになった柏レイソルの次なる課題でしょう。

主力・控えに関わらず、その時の状況に合わせて、選手個々の能力を活かした『ボールとスペースを支配するサッカー』を展開出来るようにする。

中川ではなくディエゴが試合に出た時、前線からのプレスがハマりにくい、これは当然のことです。では、ディエゴが試合に出ている時はどう守備をハメ込むのか。
そして、ディエゴの絶対的なキープ力・推進力をどう活かすのか。
『ボールとスペースを支配する』レイソルサッカーの中で、ディエゴをストロングにするにはどうすればいいのか。
もちろんこれはディエゴだけのことではなく、ハモンや細貝、他の選手達についても同じこと。
今のレイソルにはこれが絶対的に欠けています。これはこれまでの選手交代後の試合展開を見てもあきらかです。

なにも戦術を変えろと言っているのではありません。
今出来つつあるベースを崩さず、選手の個性に合わせてマイナーチェンジして戦う能力が現状では足りていないということです。

この問題を克服出来れば、状況に合わせた選手起用で相手の弱点を突くことも可能になります。
力を発揮出来さえすれば、試合展開を一気にくつがえせるほどの能力の高い選手達が控えているのは、誰もが知るところですからね。

動き回って周りを使うクリスと中川。
足元で受けて打開をはかるディエゴとハモン。

相手から離れてチャンスをつくる武富。
相手に体をぶつけながらチャンスをつくる大津。

中盤でどっしり構える大谷。
動き回って変化を与える細貝。

極端な表現ですが、同じポジションの選手でもこんなに真逆の特性です。
これでは違うチームのように見えて当然ですよね。
これを臨機応変に使い分けることが出来るようになった時、
柏レイソルは優勝争いの主役に躍り出ることでしょう。

柏から世界へ。
やってやれ! 柏レイソル!

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