茨田陽生の大宮への完全移籍。
再び軸を失った右サイドバック。そんな中での2017シーズン始動。
サポーターから不安の声があがる中、レイソルは再び動き出すことになる。
そして、
開幕を目前に控えた親善試合。ちばぎんカップ。
ひとりの男に出場機会が訪れる。
今井智基
相手に振り切られることを許さないスピード。重心の低い安定感のあるフィジカル。
アスリート性が非常に高い、レイソル待望の本格サイドバック。
レイソル加入以降、度重なる怪我により、ほとんどピッチにたつことの出来なかった2年間。
過去に日本代表候補にも選ばれた実力者の、満を持しての試合出場。
締めるところを締めて前に出ていく。
守備ではしっかりと体をぶつけボールホルダーの自由を奪い、攻撃では何気なくボールホルダーの近くに陣取って相手を牽制する。
誰もが忘れかけていた『サイドバックの当たり前』を淡々とこなす彼のプレイは、レイソルの攻守を引き締める。
今後伸びるであろう連携力と試合勘。
その伸びしろを考えれば、レイソルの未来は明るい。
ちばぎんカップ、今井智基の想定外の活躍。
このパフォーマンスを今シーズン続けることが出来たならば……！
しかし、
迎えた2017Ｊリーグ開幕戦、ピッチに立ったイレブンの中に、彼の姿はなかった。
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