2021 明治安田生命 Jリーグ
J1 第22節
柏レイソル vs 鹿島アントラーズ
2021/07/11
三協フロンテア柏スタジアム
柏 2 – 1 鹿島
■53分 クリスティアーノ(柏)
■57分 ハウル(柏)
■89分 犬飼(鹿島)
スターティングメンバー
■スタメン■
GK:キムスンギュ
DF:高橋(峻)
DF:大南
DF:上島
DF:古賀
DF:三丸
MF:ヒシャルジソン
MF:ドッジ
MF:戸嶋
FW:クリスティアーノ
FW:ハウル
■ベンチ■
GK:佐々木
DF:山下
DF:北爪
MF:椎橋
MF:瀬川
FW:イッペイシノヅカ
FW:細谷
久々にチームとして機能したレイソル
勝利!!
これだよこれ!なんか久々にレイソルのサッカーを観たな、って感じがした!
中盤でボールを奪って素早い攻守の切り替えで相手の急所をつく!
アディショナルの怒涛の3ゴール勝利も興奮するけど、
やっぱり、チームのねらいが出ての勝利、これが一番いいな、うん。
ふたり分の輝き 戸嶋祥郎
この試合、レイソルは2トップではなく、ハウルの1トップに戸嶋とクリスの2シャドーのようなカタチで挑んだ。
オルンガがいた時によく観たカタチ。これがすごくしっくりきた!
まず戸嶋とクリスがワイドに配置されることで、サイドの数的有利が出来た。
そのうえ、特に戸嶋の機動力が圧巻で、これまで相手のパス回しを後追いすることが多かった中盤が様変わり!
彼の素早い攻守の切り替えのおかげで、全員が常に前から圧力をかけていく事に成功した。
戸嶋は、ヒシャやドッジと一緒にボール奪ったり、下がってサイドバックの上がりをカバーしたり、攻撃では高い位置でボールの中継地点になったり。
しかもひと時も動きをやめない!本当ふたり分働いてるよ!凄い!
これによってヒシャルジソンとドッジも前のめりにならずにどっしりと安定。スイッチが入ると確実に獲り切る守備を披露。
中盤に変な隙間が出来るようなことも少なくなり、チーム全体がコンパクトに陣形を保てるようになった。
ヒシャルジソン 圧巻のパフォーマンス
とにかくヒシャルジソンが良かった。
中盤がバランスを保つことで、こんなにも個人のパフォーマンスが良くなるものなのか。正直驚かされた。
この人はやることがハッキリするとめっぽう強い。ここは行く!と決めたら速い!
鹿島の外国籍選手にボールが渡った瞬間、もうすでに彼がアタックしている!ガシガシ行く!自由を奪う!
しかもチームのバランスが良いので、そのまま周りと連携してボールを刈り取るところまでいける。
前を向いて奪えたならそのままの勢いでドリブル。相手の重心の逆をついてスピードを落とさない。
本当に観ていて気持ちよく、熱くなるプレイの連続だった。
なぜだか小林祐介のデビュー戦を思い出してしまった。あの試合で魅せた小林祐介の気迫。それをこの試合のヒシャルジソンには見た気がした。
そういえばあの時の相手もレオシルバだったな~。
彼がこのパフォーマンスを維持出来れば、レイソルはそうそう崩れない。そう思わせるほどの圧巻のプレイだった。
復活のエアバトラー 上島拓巳
中盤が安定すると、後ろも良くなる。ディフェンス陣もボールの動きの予測が立てやすくなる。
その恩恵を受けたこの試合での3センターバックは、非常に良い働きをした。
相手の攻撃を跳ね返すだけではなく、相手の縦パスを予測すると受け手の前へ出てボール奪取!そのまま鋭い縦パスを入れてカウンターの起点となった。
レイソルの1得点目も上島が思い切ってこのプレイを選択した結果だ。
相手が手詰まりになってくるとロングボールが増える。そこは久々のスタメン上島の出番だ。
落下地点に入るのが速く、相手より先に跳んで制空権を渡さない。エアバトルはほぼ全勝といっていい出来だったんじゃないだろうか。
この日の上島は気合が入っているのが試合前の表情からも見てとれた。
声もしっかり出ていて、非常に頼もしかった。
あとはセットプレイからのゴールだけ。いつもヘディング競り勝っているのになぜか入らない。
これまですんでで入らないのがどれだけあったことか。はやく決めさせてやりたい!
クロサー 三丸拡
この日のレイソルの攻撃は右に人数を割くことが多かった。
ハウル、クリス、ヒシャ、高橋(峻)に加えて大南。ポゼッションとまではいかないが、右サイドで選手同士が近い距離を取ってボールを前進させることが上手くできていた。
そのため相手選手もレイソルの右サイド側に片寄る状況が多かったが、そこでフリーになるのが左サイドの三丸。
前半、ここをヒシャルジソンが使う流れが見られ、一気にアタッキングサードに侵入する良い攻撃となっていた。
これまでも三丸は良いクロスを度々見せていたが、この試合では、ボールを持ってからクロスを上げるまでの時間を多く与えられ、好クロスを披露。
三丸の速い弾道の巻いたクロスは、ハウルとも相性が良さそうなので、これからもどんどん使ってほしい。
飛び出しも板についてきた? キムスンギュ
チームがコンパクトに保てていた分、GKの彼の役回りが非常に大きくなった。
高いディフェンスラインの背後のスペースをカバーすること。
この試合でも、何度かペナルティエリア外まで飛び出してクリアする場面があった。
正直ひやりとする場面もあったが、もともとスンギュはガンガン飛び出すようなタイプではなかったと思う。
その彼が、チームの戦い方を意識して、勇気を出して前に出て、チームを救っている。そしてそれが結果に繋がっている。
これをこれからも安定的に披露出来れば、Jリーグ後半戦の巻き返しにこれほど心強いものはない。
この安定感をどのチーム相手にも
五輪での中断前最後の試合を勝利で終われたことは非常に大きい。しかも自分達の目指すべきカタチが見えるような内容だった。
この試合を基準点に出来るという意味では、最高のカタチで中断期間を迎えられるんじゃないだろうか。
今後の課題としては、
対戦相手が前節の横浜Mのように、走るチーム、ボールを動かすチームだった場合、どこまでバランスを崩さずに奪い所を用意出来るか、ではないだろうか。
タラレバで申し訳ないが、この試合もレオシルバが下がらずにもう少しパスを散らしていたら、これまでの試合同様、ボールに寄せきれずにスペースを使われて後手に回る展開になったかもしれない。(勝ったのにこんなこと言ってすみません💦)
どんな相手にも、バランスを崩さず、まずは守備から数的有利の場面を作り出すことが出来るチームになれれば、選手それぞれの役割がハッキリして攻撃にも活き活きと出ていける。
そんなかつてのレイソルを取り戻せるんじゃないだろうか。
中断明け。もっともっと輝くレイソルに期待する!
応援あるのみ!
やってやれ!
柏レイソル!!
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