<柏レイソル> 適材適所のレイソル封じ ~2017Jリーグ第2節 vsG大阪~

レイソル円陣柏レイソル

いやぁ見事にやられましたね。完敗です。

第2節、日立台でのホーム開幕戦。満員のサポーターの前での敗戦。
今年は行くぞ!というところを見せたかったのですが……、悔しいですね!!

でもこの試合、今節行われた試合の中でも特に球際での攻防が激しく、とても熱く面白い試合となりました。

 

と、試合を振り返る前に……。

まずは試合前。

日立台名物水撒き部隊①

 

 

 

 

 

 

2017シーズン、今年も、日立台名物水撒き部隊は健在!
彼らがいつも試合前とハーフタイムに、ピッチに大量の水を撒いてボールの走りをよくしてくれます
ホームゲーム。パス回しを重視する柏のこだわりです。
撒きすぎじゃないか?と賛否両論ありますが、これもクラブの選択した道のひとつ。
これからもどうぞよろしくお願いします!

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柏レイソル 1-3 ガンバ大阪

前半 0-1(7分・長沢)
後半 1-2(47分・小林)(61分・長沢 72分・アデ)

ガンバのACL敗戦と過密日程も相まって、戦前、絶対有利と言われていた我らがレイソル。
しかし、ふたを開けてみれば、ガンバの用意周到なレイソル対策に完膚なきまでにやられる結果となりました。

 

2017J1第2節G大阪サポーター

 

 

 

 

 

 

消された左右の槍

ACL済州戦で機能不全に陥ったガンバの3バックでしたが、このシステムがレイソルの武器であるサイド攻撃を完全に封じ込めます。
レイソルがボールを持つと、ガンバの最終ラインは3バック→5バックに変化。
これにより、サイドの深い位置のスペースは消され、クリス選手と伊東選手がサイドでボールを受けても、常に2人以上で挟み込まれてしまい、縦への突破を消されてしまいました。

レイソルの右サイドの相性

今シーズン、伊東選手はレイソルで欠かかすことの出来ない選手のひとりとなっています。スピードに乗ったドリブルとクロスは相手からするとまさに脅威。

しかし、守備時の判断や連携はまだまだこれからというもの。

前半早々の失点も、その伊東選手の曖昧なポジショニングから藤春選手に裏を取られての失点。
もちろん、その直前の不用意なボールロストなど失点の要因は他にも多々ありますし、
だいいち、長所も短所も理解しているうえで伊東選手をチョイスしているわけですから、これは致し方ない部分でもあるのかもしれません。

ゴールを喜ぶガンバ選手達

 

 

 

 

 

 

では、その対策は?

それが右サイドバックの鎌田選手起用です。
突貫小僧伊東選手の後ろを、極力上がりを少なくしてCBの鎌田選手がカバーする。
これが前節鳥栖戦ではうまくハマりましたし、昨シーズンもこれがハマった試合が数試合ありました。

しかし、この試合ではこれが裏目に出てしまいます。

アデミウソンの存在

伊東選手は跳ね返され、鎌田選手はアデミウソン選手の対応におわれる……。
スピードに乗ってテクニカルなドリブルを仕掛けてくるアデミウソン選手は、スピードに劣る鎌田選手にとってどうしても苦手な相手。相性としては最悪でした。

ちなみに、ガンバの3点目アデミウソン選手がPKを獲得したシーン。
審判の判定がどうであれ、アデミウソン選手を最後まで捕まえきれなかったレイソル守備陣が招いた結果だと思います。
この試合では、試合全体を通してそれぐらい手がつけられませんでした。まぁシュートの精度には救われましたが……。

流れを渡さないスーパーセーブ

そんな劣勢の展開でも、後半の早い時間帯にレイソルが追いつきます。

コーナーキックのこぼれ球を小林選手が素晴らしいボレーシュート!

このゴールをきっかけにレイソルの攻撃陣が目を覚まします。
相手が連戦中ということもあり、スタジアムは逆転ムード一色、チームを後押しします。
それに呼応するように、封じられていたサイド攻撃も伊東選手が藤春選手とのマッチアップを幾度か制して攻撃を活性化。
それにしてもこの試合全体を通して伊東vs藤春のマッチアップは見応えありましたね!

 

ただ、そこに立ちはだかったのが、GK東口選手でした。

レイソルの勢いそのままに押し込む時間帯。放たれたディエゴ選手のヘディングシュート!
これを東口選手、脅威の反応でビッグセーブ!!

昨シーズンここ日立台でクリス選手に決められたハットトリック。その時の腰の引けたプレイを微塵も感じさせないハイパフォーマンス。
これは東口選手を褒めるしかないでしょう。

最後の最後で決めきれないレイソル攻撃陣……。
肝心なところで東口選手が要所を締めるプレイを披露し、流れは再びガンバの手に落ちてしまいます。

中盤の球際合戦

「球際は気持ちで負けるな!」「取ってやるという気持ちが大事!」
もちろんそうです。メンタル……、絶対に必要なことだと思います。

この試合レイソルは、セカンドボールの取り合い、球際で、終始後手を踏んでしまいました。
試合後、勝利したガンバの選手達からは「気持ち」というようなコメントが多いようでした。

それでは、レイソルの選手達に、気持ちが足りなかったのでしょうか。

いや、レイソル戦士は皆、気迫のこもったプレイを見せていたと思います。
少なくとも日立台に足を運んだサポーターの目にはそう映りました。

ゴール前へ飛び出す武富選手

 

 

 

 

 

 

実は試合を大きく左右したのは、この部分が一番大きいんじゃないかと個人的には感じています。

フィジカルコンタクトを得意としない選手で構成された中盤。

もちろん、セカンドボールに素早く反応して、相手が触る前にボールを保持することが一番ですし、戦術的にもそれを目指さなくてはいけないと思います。
しかし、この試合に限っては、あまりにも五分五分のボールが多すぎました。

相手陣内でディエゴ選手やクリス選手が競ったこぼれ球。
自陣で長沢選手と競ったこぼれ球。
中盤のプレッシングで転がったボール。

大谷選手、小林選手、武富選手。そしてベンチに控えるのは中川選手。それぞれに素晴らしい特性はあれど、皆フィジカルに強みを持った選手達ではありません。

連携して相手からボールを奪ったり、スペースを消したり、相手をいなして味方に繋いだりするのに長けた中盤のメンバー構成。
真っ向からのぶつかり合いではなく、自分達の土俵に引き込んで、少しでも有利なうえで相手とぶつかる戦い方。

そんな彼らでも、どちらでもないイーブンボールとなると話は別です。
そこには、必ず『よーいどん!』の一対一のフィジカルコンタクトが発生します。

サイズに劣るレイソルの中盤の構成で、これは絶対的不利を意味します。

体をぶつけられ、思うようにボールに触れず、相手選手にボールをかっさらわれる……。

六分四分・四分六分のボールを優位な方がキープするのはまだいいんです。その後の展開を予想し準備も出来ます。
問題は、周りの選手が予想の難しい五分五分のボールを、ほぼすべて競り負けてしまったということにあります。

これでは、試合の流れをつかむのは難しいですよね。

今後は、中山選手のボランチ起用なども選択肢に入れながら、対戦相手に応じた中盤の構成を考える必要があるかもしれません。
そのためにも橋口選手!個人的に期待しているので早く頭角を現してほしいですね!

 

競り合いで痛む藤春選手

 

 

 

 

 

 

この結果、球際の争いが多く発生し、両チームの気迫がバチバチとぶつかり合う展開で、試合としてはとても見応えのあるものになりましたが……。
しかし、これもG大阪の術中にハマったということでしょう。

 

ガンバ大阪の適材適所。
この試合全体を通して、レイソルは不利な局面を絶え間なく創られていたような気がします。

やられるしてやられた……、そんな気がしてきます。

<新たな戦力・太陽>

そんな中でも古賀太陽選手!Jデビューおめでとうございます!
鎌田選手に代わっての右サイドバック、短い時間でしたが特にバタバタした感じもなく試合に入ったように見えました。
攻撃参加時に味方が使ってくれなかったので、高い位置でのプレイは見ることが出来ませんでしたが、今のチーム事情を考えるときっとこれからもチャンスはあるでしょう!
高いユーティリティ性を活かしてスタメン争いに割って入ること、大いに期待しているので頼みますよ!

 

………と、こうやってふりかえってみると、
今のレイソルの弱点がほとんど出たという感じの試合内容でしたね……。

思えば、昨年のJ開幕ではミルトンメンデス監督のもと、勢いで戦ってなんだかよく分からないまま負けてしまったような感じでしたから(笑)
それに比べると今回のこの負けは、今後に活かせる有意義なものになったのではないでしょうか。

そう。ガンバがACLの大敗を糧にしてレイソルを破ったように次回に活かしてやりましょう!

G大阪戦後、サポに挨拶に向かうレイソル戦士

 

 

 

 

 

 

まだまだ、第2節。
若いチームが飛躍するのはこれからですっ!

 

そうそう、自分の後ろで応援していた女の子も、3失点した時、こう叫んでましたよ。

「まだまだこれからー!」ってね。

サポーター・女の子

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