2017年、Jリーグ各クラブが動き始めましたが、シーズンオフのこの時期、やっぱりちょっと寂しいですよね。
『柏から世界へ』… 早くレイソルの戦う雄姿が見たい!
そんな私と同じレイソルロスのあなた!
実は年明け早々、柏レイソルU-17が、トップチームより一足先に、世界を相手に戦ってきたのを知っていますか。
カタールで行われた『アルカスインターナショナルカップ2017』。
なんとバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)やレアル・マドリード(スペイン)など各国の強豪クラブのユースが参加する大会で、この世代の世界レベルを直接肌で感じることの出来るまたとないチャンスとなっております。
ちなみに、昨年2016年も柏U-17はこの大会に参加をしております。結果は……
グループリーグ突破の準々決勝敗退、その後、順位決定戦を経て5位というものでした。
結果は悔しさの残るものでしたが、準々決勝ではレアル・マドリードとの死闘を演じ90分で決着つかずPK戦の末の敗戦!
世界の強豪をあと一歩まで追い詰めたその姿は、柏レイソルユースが世界と戦えるポテンシャルを持っていることを十分に証明してくれました!
さて、それでは今年2017年のアルカスカップ、我らが柏U-17はどうなっているのかと申しますと……
予選でいきなり強豪バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)を3-2で撃破!
ザルツブルク(オーストリア)には0-1と競り負けてしまいますが、決勝トーナメント進出!
そして、前回惜しくも敗れてしまった準々決勝の対戦相手は……
『レアル・マドリード』
またかい!
アルカスカップ 準々決勝 vsレアル・マドリード
日本時間 1月28日 午前0時 キックオフ
ユース年代の試合とはいえ相手は誰もが知っているビッグクラブとの一発勝負。
我らが柏の戦士達だってまだ17歳以下の学生です。はたしてどんな表情をして入場してくるかと注目していましたが……、みんなわりと柔らかい表情で入場してきて少し驚きました。
キャプテンなんてコイントスの時、笑顔を見せる場面もあって、相手選手の真剣なまなざしも相まってか、なんだかすごく大物感が出ていましたよ。
何もさせてもらえなかった前半
選手達の余裕もあって、いつもどおり相手をいなすパス回しから始まるのかと思いきや、やはりそこは天下のレアル・マドリード!パスのちょっとしたズレをついて厳しくプレッシャーをかけてきます。
その結果、組み立ての途中でボールを奪われたり、球際でほとんど負けてしまって、相手に押し込まれてしまいます。また、いざボールを持っても攻撃のスイッチを入れられず、低い位置でのボール回しに終始してしまう展開……。
そうですっ、レイソルのトップチームがうまくいかない時によく見るヤツですよ、これは!
結局、ディフェンスも踏ん張っていましたが1失点して前半終了。
攻撃のかたちも作れずシュート0本で折り返すこととなります。
サイドを活かして復活の後半
良いところが全く無かった前半。その流れを後半も引きずってしまいます。
後半早々、相手の素早い攻撃に対応出来ずペナルティエリア内に侵入されて失点……。これで0-2。
出鼻をくじかれる一撃。本来ならここで意気消沈しかねない状況ですよね。
ただ、そうならないのがサッカーの面白いところであり怖いところです。
後半、前線から強めにプレッシャーをかけていったレイソル。これがレアル守備陣のミスを誘発。ボールが少し転がったところを見逃さなかった18番森選手がスーっとボールを奪ってそのままGKとの1対1を制してゴール!1-2!
このゴールで一気に流れがレイソルに傾きます!本来持っているレイソルの連動したパス回しとサイド攻撃がかたちになり、運動量の落ちたレアル・マドリードを押し込みはじめます!
ここで一気に流れを引き寄せるカギとなったのが、5番山下選手です。前半はなかなか空かなかったサイドの高い位置のスペースをいち早く察知し、そこに素早くミドルパス、ロングパスを散らしていきます。前半から各駅停車で窮屈だったパス回しを見事に活性化させました!
その後、チャンスは作るも決めきれずに時間だけが過ぎていく歯がゆい展開。
この流れで負けるのは悔しいっ、と思っていたアディショナルタイム。
レイソルコーナーキック!
ふわりと飛んだファーサイドのボールをヘディング!ゴォール!!!!
決めたのはまたしても18番森選手!劇的な同点ゴールです!
それにしてもこの18番実に面白いです。
いや、確かに、ボールを引き出す動きだったり、フリーになる動きだったり、今後楽しみな部分はいろいろとありました。……でも、違うんです。
自分が感じたのはそういうことではなくて……
チャンスが来るんですよ、ボールが目の前に来るんですよ、この選手。
この試合だけで言えば前線で孤立してることも多く、楔を受けた後の判断だったり、むしろ課題が多く出た内容だったかもしれません。
でも、期待せずにはいられない何かを持っている選手ですね!是非とも自分を信じて精進してもっともっと大きく花開いてほしいと思います!
決着はPK戦へ
劇的なかたちでPK戦へ滑り込んだレイソルでしたが、PK戦の結果は……、
レイソル4人中2人成功。レアル4人全員成功。
惜しくも敗戦となりました……。
PKは運の要素が大きいとよく言われますが、今回のPKに関して言えば、メンタルも含めた両チームの技術の差がハッキリ出たかなという印象を受けました。
そんな中、驚かされた選手がいます。一番手としてPKを蹴った28番正田選手です。
最初のキッカーとしてプレッシャーのかかる場面。
PKスポットにむかうと、レイソルGKの小久保選手と何かを話して、なんとニヤリと笑うんです。
蹴る直前、相手GKを見てまたニヤリ。嘘かとお思いでしょうが、まさにニヤリと笑ってシュート!
これで外れるわけないじゃないですか。相手を(表情で)あざ笑う正田選手のPK。冷静に左に決めました。大物すぎます。
――というわけで、
アルカスカップ2017、柏レイソルU-17は、準々決勝で惜しくも敗戦しましたが、
その後、順位決定戦で、PSV(オランダ)に2-0、PSG(フランス)に2-1で勝利し、見事5位という結果となりました!
またしても準々決勝でレアルに敗れたことは悔しいです。しかし、ユース世代、レイソルと世界の距離は、確実に近づいていると実感しました!
うむ、柏レイソルの未来は明るい!!
近い将来、この大会を経験した選手達が、
「レアルで活躍してる〇〇とは17の時に対戦したことがあるんだぜ!」
ではなく、
「待ちに待ったクラブワールドカップ!今こそ17の時の借りは返すぜ!」
と、レイソルの中心選手として鼻息を荒くする姿を見せてくれることを楽しみにしています!
『柏から世界へ』
やってやれ!柏レイソル!!
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