<柏レイソル> ミスの量と質 絶対王者のしたたかさ ~2017Jリーグ第17節 vs 鹿島アントラーズ~

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いやぁ~、悔しい。
本当に悔しい。

勢いに勝る首位柏レイソルとしたたかな鹿島アントラーズ。
両クラブの色、そして、現在地が色濃く反映された好ゲームだった。

さすが絶対王者。
大きなものがかかる試合での勝負強さ、勝ちきりる力は本物。
そして、ここで負けてしまうのが今の柏レイソルの力であり、まだまだということだろう。

救いは、今シーズンは2ステージ制では無いというところか。……とポジティブに考えてみる。

そう。1シーズン制に戻ったおかげで、タイトルを逃して変に落ち込むことはない。

シーズン折り返すところで優勝争いに絡める順位にいる。シーズン序盤の噛み合わない連携が嘘のよう。これをプラスにとらえたい。

リーグ戦半分だけでこれだけチームが成長したんだ。
残りあと半分、これでどれだけ伸びるのか。
優勝争いのプレッシャーの中で成長していく柏レイソルが楽しみだ。

王者に喫した敗北。
これが若い選手達をより成長させる大きなきっかけになることを信じている。

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J1第17節 柏レイソル vs 鹿島アントラーズ

7月2日(日)
18:30キックオフ
日立柏サッカー場

柏 2 - 3 鹿島

1 前半 0
1 後半 3

■24分 大谷 秀和(柏)
■53分 金崎 夢生(鹿島
■56分 永木 亮太(鹿島)
■62分 クリスティアーノ(柏)
■72分 ペドロ ジュニオール(鹿島)

<柏レイソル スターティングメンバー>
GK 中村 航輔
DF 小池 龍太
DF 中谷 進之介
DF 中山 雄太
DF 輪湖 直樹
MF 大谷 秀和
MF 手塚 康平
MF 中川 寛斗
FW 武富 孝介
FW クリスティアーノ
FW 伊東 純也

らしくない守護神

この試合の敗因。GK中村航輔の痛恨のミス。
誰の目にもそう映っただろうし、それを否定するつもりもない。

1失点目の金崎のゴール。
2失点目の永木のゴール。

立て続けに与えたこの失点。絶対にやられてはいけないところでの大きなミス。
失点後の航輔の表情からもその悔しさは伝わってきた。

結果的にこの2失点が試合運びを難しくしてしまい、試合をひっくり返すまでには至らず敗北。

しかし、中村航輔のスーパーセーブがこれまで勝ち点3をもたらしてきたことはまぎれもない事実。
これまで航輔とともに戦ってきたサポーターは皆分かっている。航輔の能力に疑う余地はない。

この苦い経験が航輔をまた一歩成長させる。
『柏から世界へ』羽ばたくGKの物語はまだまだ始まったばかりだ。

ミスの量とミスの質

ただこの試合、柏レイソルがミスをして鹿島アントラーズがミスをしなかったという単純なものではない。
むしろ試合全体を通してみれば、前線から勢いに勝る柏レイソルの方が局面で試合を優位に運べていて、細かなミスが目立ったのは鹿島アントラーズの方だ。

それでも勝利したのは鹿島アントラーズだった。

そう。重要なのはミスの量ではない。そのタイミングだ。

問題の1失点目。
リードして試合を優位に運ぶ柏レイソルだったが53分。
レイソルの右サイドで金崎がボールを持った瞬間。対応していた小池が中谷にディフェンスの受け渡し――、出来ない! 中谷が一瞬遅れて金崎を追走。しかし、そこを見逃さなかった金崎がスピードに乗って中谷を振り切りシュート! ボールはGK中村航輔のセービングエリアに飛んだように見えたが、勢いのついたシュートにタイミングが合わず頭上を抜けてゴール! 柏レイソル痛恨の失点……。

小池と中谷がうまくスイッチしていればシュートをブロックしていたかもしれないし、はたまた小池がそのままついていけば中谷も外につり出されずに金崎のエリア侵入を防げたかもしれない。
たらればになってしまうが、いずれにしてもこれは、
自陣ゴール付近でやってはいけないディフェンスの大きなミスだった。
それに加えて、攻撃では、
クリスからフリーの伊東へのラストパスのズレ。
エリア内大津の決定的場面でふかしてしまうシュート。
などこちらも大事な場面でミスが目立ってしまった。

これではいくら試合を優位に進めていても勝利することは出来ない。

それに比べて鹿島アントラーズは、パスワークなどでミスが目立ち本来のカタチが出来なくとも、中盤でレオシルバと永木がしっかりと局面を抑えて、自陣エリアでの大きなミスはほとんど無かった。
そして、攻撃面ではしたたかに相手のミスをつき、個の力で得点してみせた。

柏レイソルは、ミスの量は少なく試合を優位に進めることが出来たが、大事な局面のミスで失点してしまった。
鹿島アントラーズは、ミスの量が多くボールロストは多かったが、大事な局面でミスが無く無失点だった。

試合内容は良い、でもやられた。
これが絶対王者の勝負強さ。
まだまだ若い柏レイソルと老練な試合巧者鹿島アントラーズとの大きな差なのだろう。

これをからだで感じたであろう柏レイソルの戦士達。
次節セレッソ大阪戦、今節に負けず劣らずビッグゲーム。
この経験を無駄にせず絶対勝利!
後半戦、是非とも良いスタートでもう一度連勝街道へ!

やってやれ! 柏レイソル!

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